Interview

未完のアルケミスト

-トライアスリート

佐藤 錬-【前編】

Entry.07

佐藤 錬

Ren Satoh

Q.それは阿部さんのどういったところに現れていますか?

なんだろう。言葉じゃ言えないですけど、器のでかさは他の人には真似できない。
こんな自分にも一から、いやゼロから教えてくれたのは阿部さんですし、自分のレース前のアップ時間を削ってまで、つきっきりで教えてくれたりしました。そういう、自分が教えてくれたことは還元しなきゃいけない、っていう考え方は阿部さんから引き継いだ気がします。

Q.初めてのエリートレースはアジアカップ村上大会でしたね。

そうですね。一年生で出場した村上大会です。日本のトップ選手がいたのでもっともっと上に行きたいと思いました。
二年生になると、一年生でインカレに出場していたので本気で上を目指そうと思うようになりました。ただ認定記録会7級を取れなくて、ふと気づいたら同期は取れてたんですね。

※認定記録会
主に国内でトライアスロンの大会のない11〜4月にかけて開催される。スイム400mラン5000mのタイムを測定し、スイムタイム×2とランタイムの合計を算出する。規定タイムを突破することで強化指定選手などの資格を得ることができる。7級を獲得すると日本学生トライアスロン選手権へのシード権を与えられる。2014年以降現在(2017年10月)まで7級のタイムは男子25分27秒、女子28分37秒。



同期の肥後(肥後巧:東海大学)と大(ふるやまたいし:流通経済大学)は、7級を取れていて、関カレに出る必要はなくて自分は遅れてるとちょっと思いました。練習をしてたんですけど、やっぱり空回りするイメージは残りました。
関カレはU23日本選手権や東京都選手権とも被ってて、上を目指すにはそちらに出たかったですけど選択肢は関カレしかなかったです。関カレでみんなが出ない中で優勝しようと思って、意気込んでいきました。バイクまではダントツトップだったんですけど、脱水症状になってしまいそれで60位という結果に終わりました。
一言で言うと挫折ですよね。それで同期の2人の結果を見たりしてると、あの2人には完全に遅れてるなと感じました。自分はトライアスロン向いてないのかなあなんて思っちゃったりしました。
インカレでもあの2人は肥後は入賞で、大は優勝しました。その時の出場できなかった日本選手権で肥後は11番でした。

挫折して、本当になあなあになったところが二年生の時はありました。
でも日本選手権で同期が活躍してるのをみて、やっぱり自分も上に行きたいって改めて思いました。そこが大きな転機ですね。二年の日本選手権です。


才能がある選手が続々と結果を出している状況。日本選手権に出場できなかったということに、今の佐藤選手があるのかもしれない。

★インタビュー後編へつづく。公開近日★