Interview

ハイアベレージ

-阿部有希の現在地-

Entry.09

阿部 有希

Yuuki Abe

Q.レースの展開はどのようなものでしたか?

うまくいけば第1集団の最後尾でスイムアップしてレースを展開しあわよくば上位入賞を狙っていました。最低限の目標としては第2集団でバイクを終えて、バイク中も無理せずランニングで我慢すれば気温も寒かったので、チャンスが来るかなというつもりでレースに臨みました。
ただ、綿密にレースプランを立てているのではなく、実際にはスイムは第3集団となりました。そこではメンバーも揃っていたので焦らず前を吸収していきました。そこで感じたのは第2.3集団のレベルはどの選手も遜色なくて、学生のレベルが上がっているなということです。
第1集団は例年ほとんど変わらず、錬がその中に加わったくらいですが、第2集団、第3集団は大きく様変わりしました。今まではそこでも5〜6人程度でしたが、大きな集団となったのは、やはり中間層のレベルアップを感じました。

Q,今回の日本選手権はどのような位置付けで臨みましたか?

日本選手権がメインになるよう、スケジュールを組んできましたが、今回は応援してくれる人たちに魅せるレースという位置付けでした。
スポンサーの方や、バイトでコーチをしていた頃のマスターズの方や、友人などにトライアスロンという競技をやっているんだぞというのを魅せるためにと意識してレースをしました。

Q.スポンサー契約の際に必要なことは何ですか?

東京オリンピックを目標に一年ごとに契約しています。強化指定が切れてしまえば海外のコンチネンタルカップに回れなくなり、実質的にオリンピックを目指せなくなるため、そういう状況になれば契約の更新に関わってきます。高いレベルで戦い続けなければいけません。スポンサーは、学生時代のバイト先で出会った社長さんに支援を頂いています。その他にも福島でアルバイトなどもしています。

Q.東京オリンピックを目指すにあたって意識している人はいますか?

どうしても大学の後輩の錬を意識します。色んなレース会場で喋ったりすると、彼は努力を努力と思っていない部分があって、練習に対する熱心さは見習うものがあります。そういう頑張りを聞いているとこちらも意識せざるを得なくなって、後輩がこんなに頑張ってるのに何やってるんだと思います。
また、同年代の小田倉、晃大朗の頑張りも意識というか悔しさを感じます。そういう意味でも今回の日本選手権は、かなり悔しさが残る結果でした。