Interview

好きだから、
それだけ

Entry.25

原 昇平

Shohei Hara

レースは走るためにある

トライアスロンもデュアスロンも走るためにある。デュアスロンはどのレースでも2ndランで1番になってやろうと思って戦う。デュアスロンで1番楽しい走り方はそうだと知った。
2018年のカーフマンチャンピオンシップ。
先頭集団は五人。深浦選手、栗原選手、田中選手、北條選手、安松選手。
そして第2集団に自分がいる。この中で1番に走り抜ければ、学生で3位に入賞できる。そう気づいた瞬間に、早く走りたいと思わされた。早くバイクを終えて今すぐに走り出したい。そう思った。
大学スポーツに全てを注ぎたくて、トライアスロンもデュアスロンも始めたわけではなかった。ただ走ることが好きで、色んな好きを知りたいからレースに出続ける。もしも、競技一直線だったとしたら東工大には入学していない。
でも、こうやって全力で楽しむことだけならば、東工大でだってできる。
その先で、偶然かもしれないけれど、U23の世界選手権の権利だって手に届いた。そこには、また新しい走ることがきっとある。
東工大でなら、箱根駅伝の予選会に出場するメンバーにもなれるかもしれない。大学院チームは、メンバーが足りなくてトライアスロン部からも駆り出されていく。昭和記念公園で走ることだってきっと楽しい。
ウルトラマラソンにだって挑戦した。嫌になるくらいに走っても、嫌になんてならなかった。やっぱり走ることは楽しい。やめようとは思えない。

好きだから、それだけ

好きだから、走り出す理由はそれだけで十分だ。華やかな結果も、そうではない結果も、走った後に気づけばいい。そうやって気負わずに、気楽に、楽しく、走れれば幸せだ。だって走ることは楽しいのだから。

今日もまた、ジョギングをしよう。
好きなことは、こんなにも簡単にすることができる。そんな当たり前に感謝して、今日もまた走れることに感謝して、走ろう。
なんのために?
どこへいくか?
そんなものは走っているうちに決まっていくさ。好きで走っているんだから、後悔なんてするはずがないだろう?