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第15回日本デュアスロン選手権:男子

by Aoj

DATE
2015.11.08
VENUE
福島県あづま総合運動公園
COURSE
1Run 10km >> Bike 40km >> 2Run 5km



バイクの写真
天候は土砂降り

なんか晴れた記憶がない日本デュアスロン選手権

当サイトの記者を務めるムコーダもエイジで出場した大会

ムコーダの写真

福島開催3連敗中のデュアスロン皇帝『深浦』選手だが・・・・
実は日本選手権10年近く未勝利
ここ福島開催での敗因が
・周回数を間違える※2012年
・ゴールの場所を間違える※2013年
・トランジの場所を間違える※2014年

などマーシャルが確り誘導すれば防げたのではないか?

といわれるくらい深浦選手は勝負に見放された福島開催。


三度目の正直ならぬ四度目の正直になるか

今年こそはちゃんとした勝負が見たいと切に願う。

今回のメンバーを見るに
優勝候補はやはり深浦選手だ!!


世界選手権9位の森選手、21位の田中選手
世界選手権U23の根本選手、中村選手

をはじめとし、栗原選手、米谷選手、唯一福島で勝っている川村選手、池選手


など強豪もそろう

寒さと、雨と、風、毎年だが過酷な条件の中、日本王者を決める戦いが幕を切られた

1Run 10km



女子のスタートの五分後に


スタートの写真


男子のスタートが切られる!!


綺麗なスタートとなった

2周目、立花選手が先頭!
ランの写真

続くのは森選手、田中選手、川村選手など縦長だが脱落者はいない模様
最年少平谷選手も先頭の方につける

3周目

立花選手が独走をはじめ

ランの写真

後続に30mほどの差をつける


追いかけるのは深浦選手をはじめ10名


4周目

少し差は縮まるものの先頭は立花選手

続くメンバーが少し減り、深浦選手、米谷選手、森選手、田中選手、栗原選手など8名

ランの写真


浅海選手などが遅れる

5週目

ついに立花選手をとらえ
先頭集団は深浦選手、立花選手、米谷選手、森選手、田中選手、栗原選手、根本選手の7名となる


ランの写真

そのあとは遅れて川村選手と中村選手が追う形でその後方100mくらいのところに浅海選手が付ける


6週目
集団は変わらずだが


深浦選手、栗原選手、米谷選手などの走りが軽く見える

ランの写真


最終周回に入り


日本デュアスロン選手権にしては珍しく以前、深浦選手が周回を間違えたことをアナウンスがされた。

そして、マーシャルの人たちにも間違えないように指示が飛び、過去の事件を知らないマーシャルがざわつく

「えっ?」、「やるんだよ」、「えっ?」、「間違えちゃったの選手が」、「えっ?」

という会話が各所で聞かれる



そんなアナウンスと場内のざわつきをよそに

ずっと後方にいた栗原選手が先頭に飛び出る

ランの写真

深浦選手、立花選手、森選手が反応しついていくが

しだいに森選手が10秒前後遅れ

トランジには

深浦選手、栗原選手、立花選手の三名が入ってきた

去年と違い今年はマーシャルも素晴らしい!

「おーい! 一般の方のトランジの前に立って封鎖しとけよ!!」

「えっ?」

「選手が入ってきちゃうからさぁ」

「えっ?」

「去年入ってきたんだよ」

運営レベルアップ!
※こんなやり取りがバイクでもセカンドランでも聞こえてきた場内でした。以下割愛


トランジに入りランからバイクに変わる

Bike 40km



トランジの写真

やはり先にトランジを飛び出したのはトランジが速いことでも定評のある 『栗原選手』!!


トランジの写真


続くのは深浦選手、立花選手、森選手の順だ

バイクスタートで森選手が遅れ

2周目には立花選手も遅れ

はやくも先頭は二人!
深浦選手と栗原選手の一騎打ちの展開になった



バイクの写真


第二集団は約1分差で田中選手、森選手、立花選手など4名


バイクの写真


3周目、深浦選手と栗原選手が第二との差をさらに広げる

立花選手が遅れ、バイク力のある第三の中村選手、池選手と合流

立花選手、第三からも遅れる・・・中村選手と池選手は第二に追い付く勢い

先頭争いは、深浦選手の強さが目立つ展開となる

じわりじわりと続く長い上り坂で

上体がぶれずに走り、栗原選手を揺さぶる深浦選手



バイクの写真



地力の差か?体がぶれて、ダンシングを多用して必死に放されまいとついていく栗原選手

深浦選手の猛攻をぎりぎり耐えた栗原選手

両者、後続との差を決定的に広げトランジに向かう


勝負はセカンドランに!!







Run 5km









最初にトランジを飛び出したのは


栗原選手!!

ランの写真





全力のその先にあるはずと信じた。

ここ数年見放されていた選手としての輝きを取り戻すためにも

一番最初にくぐるゴールへ向けて、突き進む

ランの写真






あと追う深浦選手!!


ランの写真

その差約15m

3年連続見放された勝利から、リベンジを果たすべく

皇帝と呼ばれる選手の2回目の戴冠へ向け

一人となった先頭の選手『栗原正明』を追いかける



残り5㎞・・・どちらも苦しんだ、その先の栄光に向けて最後の5㎞が始まった

共に福島での初勝利に向けて・・・・

復帰の際に助けてくれた人たちの『 想い 』を胸に走る、栗原選手


何度となく勝利目前で逃した『 タイトル 』を取り戻すべく走る、深浦選手










2周目・・・






バイクで揺さぶられ、体力はもう無かった、それでも残る力全てを振り絞って走る栗原選手を


皇帝『深浦祐哉』選手が


圧倒的な力で抜いていく!!


ランの写真


ただただ、強い、ここまで強い皇帝を福島で見たのは初めてだ

皇帝には今年、子供が生まれた。
我が子の前で『 絶対に勝利する 』という気持ちが見えるほど気迫と気力に満ちた走りだ!!

圧倒的な力を見せ、差を広げる




栗原選手も復活にかけて前に進むが

ランの写真






差が広がる




後続はもう見えない


ランの写真





ゴールに現れた深浦選手は指を突き立てる!!


ゴールの写真




そしてこぶしを握る


ゴールの写真




ガッツポーズ


ゴールの写真





ファンが・・・会場全ての人たちが・・・待ち望んだ『 優勝 』という最高の結果とともに

優勝の写真

ゴールを切る




ゴール後・・・我が子を抱き涙が止まらない深浦選手。




遅れること約1分


準優勝は栗原正明


ゴールの写真

結果がでずに

周りからは『 終わった選手 』といわれた。

スポンサーも失い、みんな離れて行った。

競技を続けることが怖くて、競技からも逃げた。






でも・・・悔いが残った、想いが募った、もう一度あの舞台へと決めた。

そこからの復帰、結果がすぐ出るわけじゃない、それでも優勝を目指してやれることをやってきた。


優勝したわけじゃない、それでもやっとたどり着いた ~復帰したと言える成績に~ 涙が止まらなかった。







その、栗原選手をゴール後迎えてくれたのは・・・・・










尊敬し、憧れてやまない 『皇帝』 こと 深浦選手だった。

抱き合う栗原深浦の写真





~ これからまた二人の戦いがまた始まる ~





優勝された深浦選手おめでとうございます。また選手関係者の皆様ありがとうございます。