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ムコーダマガジン

No.6

大学からトライアスロンを始める君へ



【 大学からトライアスロンを始める君へ 】


~世界地図を持とう~



ここで述べることは、ただ単に、ずっと先のことでも知っておいて損はない。ということです。

たとえば、

自分がオリンピックを目指すかどうかは置いといて、どうやって選ばれるのだろうと疑問に持つことは、役に立つ時が来るかもしれません。

ちなみに、2020のオリンピックの選考基準は明示されておりませんので、ここでは述べません。

ぜひアンテナを張っておいてください。

それでは、話の続きです。

あなたは、大学のチームに入ることで地図を渡されます。

それは運試しのようなもので、世界地図、日本地図、狭い地域の地図。

さまざまな範囲の地図があります。同じ大学でも入る時期によって地図が違ったりもします。

そんか中で何を受け取ろうと、あなたの能力は全く同じです。



仮に狭い地域の地図を受け取ったあなたは、その地図の中で努力をします。

そして、地図に書かれていない境界線にぶち当たり違う世界があると知り、そこで初めて対策を練ります。



そして新しい地図を手に入れるのです。



次に、あなたは日本地図を手にして旅をします。

そこでも努力をして、日本中を渡り歩いてから、外の世界があると知り、そこで初めて対策を練ります。



今度は世界地図を手に入れようとする。

しかし、その時には大学は卒業しているかもしれません。

もしくは、狭い地図の中に満足して、トライアスロン競技を終えてしまうかもしれない。



この例えで伝えたいことは、大学の中にある情報だけでトライアスロンに取り組んでいると出遅れる恐れがあるのです。

あなたには可能性があったかもしれないのに、そのチャンスに気づいた時にはもう遅い。

なんてことがあって悔しがる、それすらも気づかないままかもしれません。

それが、幸か不幸かは分かりませんが、僕は一人でも真剣に向き合う人が増えると素敵だなと考えております。

大学に常任の指導者がいれば、経験則からその選手にあった世界を教えてくれることでしょう。

しかし、そんな人はほとんどいません。そのことはぜひ、頭に入れておいてください。



学生選手権に出るためには予選会を突破すればいい。

これを知っていても、

日本選手権に出るためにはどうすればいいのか知らない人が少なくありません。

日本選手権に出るためには地域ブロック予選を突破すればいい。

これを知っていても、

ITUポイントを獲得するためにはどうすればいいのか知らない人が少なくありません。

これらの、先にある情報を知っていることは必ず武器になります。

そして、知るだけのことですから、才能なんてこれっぽっちも必要ありません。



幸いにして、トライアスロンは人を辿れば詳しい人にすぐに当たります。

そして、大方の場合は、親切に教えてくれることでしょう。

情報は、仕組みについてだけではありません。

上位で戦う選手の練習のレベル、当たり前のレベルを知らなければ、勝ちたいと思って歯が立ちません。

不思議なもので、いや、不思議なんて一つもないかもしれませんが、順位はレース展開に左右されるもののトップ争いのメンバーは、ほとんど変わりません。

練習方法やレース展開だって近しいものがあるはずです。



必ずしも、全員が世界を目指すべきだとは思いません。それぞれの価値観の中で目指すべきものはあるはずです。

しかし、世界地図を持っているだけ、それだけなら荷物にはならないはずです。

毎年選手が入れ替わる大学のチームだけに固執すると、知らぬ間に戦いの場から振り落とされることでしょう。

上を目指したいのなら、常に外への意識を持ち続けることです。


ムコーダ