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ムコーダマガジン

No.3

シーズンの足音


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シーズンの足音

オリンピックまであと〇日。

そんな言葉をよく目にするようになったのは、1000日前くらいからでしょうか。切りのいい数字で本番を待ち望むのは、私一人ではありませんよね?

ただ、同時にオリンピックはまだ少し遠いようにも感じます。遠くのハードルを見つめると言うよりも、今シーズンの足音の方が気になってしまうのです。

今シーズンは国内外で注目しているレースがいくつかあります。平年では開催されない大会や新たに始まる大会があり、見逃さずにはいられません。

今回は国内のレースを挙げてみましょう。

・6/17日 第1回日本ウルトラロングディスタンストライアスロン選手権 (長崎県五島)


バラモンキングの愛称で知られ、いわゆるアイアンマンディスタンスのレースとしては国内で人気を誇る大会がウルトラロングディスタンスの日本選手権として開催されます。

そもそもウルトラロングって初耳だぞって方も多いのではないでしょうか。

簡単に述べると、「アイアンマンディスタンスの日本選手権」ということになります。

既に新潟県の佐渡ヶ島で開催されている日本ロングディスタンストライアスロン選手権とは距離のフォーマットが異なるのです。

表1 スイム : バイク : ラン : 総合

ウルトラロング(五島) 3.8km : 180.2km : 42.2km : 226.2km

ロング(佐渡) 2km : 105km : 21.1km : 128.1km


アイアンマンディスタンスと銘打たないのは、ironmanと呼ばれる大会を運営するワールドトライアスロンコーポレーション(WTC)と国際トライアスロン連合(ITU)が異なる団体であるからでしょう。

しかし、大きな問題ではありません。大会規定などの統合は進んでおり、どちらかの大会にしか出場できないということではないのです。

たとえば、スペインのハビエル・ゴメスノヤ選手はironman70.3ワールドチャンピオンシップにて優勝した翌週に、WTSGFにて4位でフィニッシュ。

WTS年間ランキングは2位と活躍しており、団体間の垣根はそれほど大きくないことが伺えます。



この距離で日本の有力な選手として初めに挙げられるのは『戸原開人 選手』です。

2017年は直前の怪我により出場を逃しましたが、アイアンマン世界選手権のプロカテゴリーでの出場権を獲得したことで知られています。

このような有力選手が魅力を感じて数多く出場するかどうか注目です。

オリンピックに向けて環境整備が行われる一方で、アイアンマンディスタンスの裾野をどうやって広げていくか、その功績の1つになり得る大会と考えています。

・6/24日 ASTCアジアU23トライアスロン選手権(愛知県蒲郡)


昨年は通常のアジアカップが行われた蒲郡でのレースがU23のアジア選手権として開催されることになりました。

昨年のインドネシアはパレンバンで開催された大会では、日本選手団が男女ともに上位を独占。

日本のアジアでの位置付けをはっきりさせることができました。

男子

1位 山本康貴 選手(AS京都/立命館大)

2位 杉原賞紀 選手(流通経済大)

3位 内田弦大 選手(AS京都/関西大)

女子

1位 福岡啓 選手(東京農業大)

2位 岸本新菜 選手(日本体育大)

3位 小原すみれ 選手(AS京都/大阪国際大)

※所属は出場時点

高校生は年齢規定によりU23の距離であるスタンダードディスタンスには出場できないため、大学生選手の出場が中心となります。

出場規定は3月31日に宮崎で行われる代表選考会。このレースで男女各5名が選抜されます。

認定記録会でのスイム5.5級(男子4分21秒、女子4分47秒)がほぼ必須事項となるので、必ずしも上位5名が選抜されるわけではありません。

女子は『瀬賀楓佳 選手』が出場するのであれば優勝候補筆頭となることは間違いありません。

男子は群雄割拠。

誰が代表の枠を勝ち取るのか分からない世代で上述の山本 選手、内田 選手に加え安松青葉 選手(日本体育大)、北條巧 選手(日本体育大)などの有力選手も名前が挙げられます。



・10/7日 福井しあわせ元気国体(福井県高浜町)


トライアスロンは2016年の「希望郷・いわて国体」にて正式競技として開催されました。

2018年は正式競技として2回目の開催となり注目をしていきたいと思います。

昨年開催されたプレ大会では出場選手こそ少なかったものの、福井代表の『浅海健太 選手』が優勝し本大会での優勝にも期待がかかります。

浅海 選手は東海大学在学中の2014年に日本学生トライアスロン選手権(インカレ)で優勝を果たしています。

国体の特異性としては、全国47都道府県全てから代表を選出していることで、地域によって選出難度に偏りがあることは言うまでもありません。

表2 男子      :  女子

1位 古谷純平 選手(東京都) : 上田藍 選手(千葉県)

2位 小田倉真 選手(東京都) : 加藤友里恵 選手(千葉県)※加藤は旧姓、現在は松田


このようにWTSなどを転戦する国内のトップ選手が代表となっている地域でその枠を獲得するのは容易ではありません。

そうした地域を回避することは頻繁で、現住所ではなく中学生までを過ごした地域での出場を可能にする、ふるさと選手制度を利用することもあります。

主に大学生などが、この制度を利用します。

国体という1つの大きな舞台を経験するきっかけになり得るのです。

必ずしも国内トップ選手が出場するというわけではありませんが、そうした選手と同じレースに出場する機会を得ることで、更なる競技力向上に意欲を発展させて欲しいと願います。

本日はここまで。

WTS横浜(5/12土:山下公園)や日本学生トライアスロン選手権(調整中:観音寺市)、日本トライアスロン選手権(10/14日:お台場)など気になるレースは盛りだくさんですが、今シーズン独特の雰囲気を持つのは以上の3つになります。

国内で気になるレースがあれば、現地に足を運んでみてはいかがでしょうか??





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